【番外編⑬】評価される人の共通点

キャリアストーリー

管理職・役員になって見えてきたのは、「実績を正当に評価できる経営者・管理職がいること」こそが、社員が正しく評価される前提だということです。「この会社に何が必要か」というシンプルな問いを持って物事を判断してくれる人がいて初めて、どんな些細なことでも問題意識を持ち、会社を良くしようと考えて行動する人が、きちんと見てもらえるのだと思います。

自分が経営者のつもりで考えることが大事なのですが、正直、ここまで考えていた社員は、ほぼ皆無だったと思います。


社長の仕事は「決断」、だから片腕が必要

社長の仕事は、第一に「決断」です。そのためには、良き片腕が必要になります。問題点や改善提案を積極的に社長に伝えると、社長も現場の状況を把握でき、改善策を練り、決断につなげることができます。

この出来事があったのは、私がまだ役員になる前、女性従業員のリーダーとして、業務部門を代表して支店長会議に出席していた頃のことです。


支店長会議での、社長の一言

ある支店長会議で、業績アップのためのアイディアなどを話し合っていたときのことでした。社長が、私を名指ししてこう言ったのです。

「〇〇さん(私のこと)は、私に問題点をあげてくる。あなたたちは何か言ってきたことがありますか?もっと真剣に考えてください。」

支店長たちは、一斉にだんまりでした。

この言葉を聞いたとき、コツコツ積み上げてきたことが、ちゃんと社長に伝わっているんだなぁ。「改革とは、こういう事よ」。そんなふうに、少し自分が誇らしくなりました。同時に、支店長さんたちの気持ちや行動が、少しでも変わればいいなぁと思っていました。

今振り返ると、少し理解できる部分もあります。新社長になる前は、他の事業所の状況が見えにくく、「問題を言っても仕方がない」という風土が根付いていました。新社長になったからといって、長年の習慣がすぐに変わるわけではありません。支店長たちが黙ってしまったのも、そうした空気の中では自然なことだったのかもしれません。

一方で、新社長は、その風土から変えていかなければ会社は変わらないと考えていたのだと思います。新しい考え方を根付かせるために、相当苦労されたのではないかと、今では感じています。


会社を変えるのは、社員と経営者の両方

問題意識を持ち、改善提案を自分から出してくる社員は、全社を見渡しても2〜3名ほどしかいませんでした。こういう人たちは、実績も伴っていました。実績が伴えば、物を申すこともできる。ただし、それには問題意識があることが前提です。

大切なのは、問題に気づき、会社を良くするために行動すること。そして、その行動をきちんと見て、受け止めてくれる経営者がいること。

その両方があってこそ、会社は少しずつ変わっていくのだと思います。


執筆者:中小企業 元一般事務員・元役員

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